【レビュー&考察】マインドセット【ビルゲイツ絶賛】
「ビルゲイツ絶賛」という帯の本を読みました。
MINDSET 「やればできる!」の研究
The New Psychology of Success
という本です
まずは感想です。
自己啓発書ですが、僕はこの本をめっちゃくちゃ読んでよかったです。
今の、このタイミングで読めたのは運がよかったです。
もう少し早ければ、全く納得がいかない絵空事であったし、もう少し遅ければ実績が出せずにやんでいたかもしれないからです。
この本に書いていること、その背景にある考え方が自分の中で繋がって合点がいきました。
これからの時代に必須のマインドになると思いますし、ってゆーかいままでの成功者を研究して科学的に実証された人生を変えるメソッドなわけですから、むしろ普遍的とも言えます。
この本を超簡単に要約しますと
自分は変われるという、しなやかマインドセットを持つことが成功の秘訣
ということです。
はい、どこにでも書いてあることですね。
それを、バスケ界の神マイケルジョーダンやベースボールレジェンドのベーブルースといった偉人たちを含めた大量の事例から解説していきます。
この本がわかれば、イチロー、ダルビッシュ有、羽生名人や本田圭佑といった結果しか出してない人達の言ってることがわかってくると思います。スポーツばかりですいません。インドア派でスポーツあんまり見ないのですが、知られていそうな人たちを挙げました。
本を箇条書きやまとめるのは今度にして、今回は自分が合点がいったこと、面白いと思ったことについていろいろ考えたので聞いてください。
TIPS形式でまとめていますので、悪しからず。
硬直としなやかと思考スキル
本書では二つのマインドセットがあるとされます。
フィックストマインドセット(fixed mindset) = 硬直マインドセット
グロースマインドセット(growth mindset)= しなやかマインドセット
の二つです。
カチコチに固まった硬直のマインドか、柔軟に対応できるしなやかなマインドか。
どちらがいいのかはたぶんわかると思いますが、しなやかマインドを目指します。
硬直マインドとは、fixed(固定)とあるように
人間の資質や能力は既に固定されていて、才能という言葉にあるように変えることができないと信じていること
です。
失敗を避けて、躓いたらジエンドのボーカル。
一方でしなやかマインドとは、growth(成長)とあるように
人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができると信じていること
です。
失敗から学ぼうとして、そこからいかに成長につなげることができるか?を考えます。
能力は可変であるということですね。
本書でも触れられていますが、脳構造自体が可塑性をもち、新たに回路を獲得できることから納得がいきました。
「じゃあ努力次第で本当に苦手なことも出来るようになるの?」
という疑問がありますが、それに対して見事なカウンターパンチをしてくれます。
『脳の右側で書け』という本があります。
デッサン講座に5日参加しただけで、画力が驚くべき進歩を果たしています。
その実例から、芸術的な分野でさえ天賦の才能だけのものではないとわかります。
要は、やり方を知っているか、スキルを身につけているかどうか、なのです。
中には、日々の暮らしの中で自然にそのスキルを身につけてしまう人もいます。
それはセンスがあるということですね。なんとなくやり方をわかっている、なんとなく出来てしまう。
これはもちろん才能です。先天的に持っているものですね。
まぁもちろん、そのやり方を知るということ、やり方に沿って訓練をするということがとてつもなく高い壁になります。
本書でも以下のようにスポーツと知性の関係について触れて、同じ文脈のことをいっています。
スポーツ界は、肉体的素質ばかり云々するのをやめて、練習と上達の関係や、知性と実績の関係にもっと注意を払ってもよいのではないだろうか。・・・
プロ選手になってからも、常になぜかと問うことで、試合展開を深く探ろうとする姿勢を決して失わなかった。
これはダルビッシュ有選手の以下のツイートと重なります。
練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) 2010年6月11日
これらを見たとき、めちゃくちゃ頭のいい有能な人達が、基本的に何でもできてしまう理由がわかりました。
彼らには、思考スキルによって、そのやり方・練習と上達方法がわかってしまうのです。
試行錯誤を圧倒的に繰り返して、法則ややり方を見出して突き進んでいくのです。
だから、どんなことに対しても、スキルを身につけ、高い成果を上げることができるのだと。
試行錯誤から原因分析、次の施策立案とアクションの精度が果てしなく高いんですね。
これを言ってしまうと、じゃあIQとか地頭じゃねーかっていう話になるんですけど・・・。
じゃあ次にその考える能力、たぶん論理思考とか問題解決能力になるんですが、思考スキルを伸ばす必要があります。
脳みそOSの問題という根本にまでたどり着く必要があります。
そしてその思考スキルとやらも、しなやかマインドセットによると、後天的に習得可能ということになります。
なので、思考スキルっていうのは本当に大事だなあと感じました。
ぜひとも、やり方を覚えて身につけたいものですね。
硬直マインドセットは承認されたい?
硬直マインドセットは、人の能力が固定的であると考えます。
そして、本書によると硬直マインドセットの人は、自分をよく見せようとするために、失敗ができません。
失敗をしないために、ズルをしたりします。
それは、自分を優秀だと見せつける必要があるからです。
なぜ、硬直マインドだと、自分を優秀だと見せつける必要があるのだろうか、と僕は思いました。
本書では、成功や成果を褒められると硬直マインドセットになりやすい例も多く挙げられています。
ちなみに、職場などでも、成果を褒められたり求めらるようになると硬直マインドセットになりやすくなります。
だから良く出世街道に乗ってきたサラリーマンは失敗をしたがらないイメージで語られるのではないでしょうか?
実際そうでしょうし・・・。実績求められちゃうよね
僕は硬直マインドセットになる理由として、承認欲求が満たされてないのでは?と考えました。
「嫌われる勇気」で書かれている通り、承認欲求を満たすには、相対的な価値を出す必要があります。
相対的な価値観に縛られているわけですね。
失敗したら、自分を無価値とさえ思ってしまいます。
なので、目的を見失う。
自己防衛が行動指針になってしまう。
だから、最適な打ち手が打てない。
ではなぜ、相対的な価値に縛られているか?
それは、価値を出さないと愛されないから、だと僕は考えています。
親(周囲)の期待を満たす存在でないと、自分を肯定できないのです。
自尊心をもっていないのだと思われます。
自分は特別で、価値ある人間だと周囲に示す必要があるのではないか。
そうやって、自分の存在価値・自己肯定感を保とうとするわけですね。
あるいは、相対的価値を出すことで、孤独や拒絶を避ける、という目的も考えられます。
なので、硬直マインドから抜け出すには、まずは自己肯定感や自尊心を育む必要があるのではないか、と思いました。
僕は間違いなく硬直マインドセットでした。
高校時代は、良い大学に行こうと必死に勉強しました。
魂を捧げていました。
結果を出すことで、自分の存在に価値を見出そうとしていました。結果がなければ自分は無価値な存在だと。
もちろん、受験に失敗、浪人しても第一志望には受かりませんでした。
圧倒的な現実を見せつけられました。
まぁなぜ硬直マインドだったのか、そしてそれがいかにうつ病に繋がっていくのかは別の項にしようと思います。
その後少しずつ少しずつ、現実を受け入れて、今に至ります。
そういう経験から、合点がいきました。
面白ければ、嫌われる勇気、どうぞ。
対人関係におけるしなやかマインドセット
関係は育むものであり、お互いが努力して進めていくものだと本書では書かれています。
しなやかマインドセットだと、自分と同じく相手も成長することを信じます。
なので、建設的な批判や要望をすることができます。
依存関係にならず、相手のせいにせず、性格や資質のせいにしません。
相性が合わないだとか、価値観が合わないのだとか、もちろん努力は必要です。
どこまでいっても、所詮は赤の他人なのですから。
変えられないものにではなく、可変なものにアプローチして、健全な関係を築いていきたいですね。
しなやかマインドセットとチーム
「すべてのスポーツはチームスポーツ」という項が気になりました。
「実をいうと、どんなスポーツも、ある意味ではチームスポーツである。たった一人でできるスポーツなどない。テニスやゴルフといった個人スポーツでさえ、強豪選手にはそれを支えるコーチ・トレーナー・キャディー・マネージャー・メンターからなるチームがついている」
という一説がありました。
これ、人生も同じじゃないか?って思いました。
人は一人では生きられない、ってありふれた言葉ですが、真実だと思います。
人生はある意味プロジェクトです。
そして周囲人の助けを借りながら、自分の人生を生きていきます。
もし、関わる人が・・・、という考えに至ります。
だからこそ、慎重に選ぶべきですし、時には闘争や逃亡の断固とした決断をするべきなのです。
環境やコミュニティも然りです。
その際に、しなやかマインドセットを持つことは不可欠ですが、ポイズンな世の中ですから戦略的に生きるべきだとも思います。
自分の人生に対して責任を持つ管理者となる
本書では、チャンピオンの資質の項で
自分が努力をしやすい環境をどれだけ作っているか?
という自己管理能力について触れています。
研究結果で、
しなやかマインドセットの人は、どれだけ成功に対して責任を持っているのか、成功を勝ち取りそれを維持する方法を責任をもって工夫をしていた
ということが書かれています。
モチベーションを管理していますか?
自分が集中しやすい環境や仕組みは?
特に健康には気を使ってますか?睡眠はちゃんととっていますか?
ということが言えそうです。
しなやかマインドセットの人たちは自分のベストを尽くし、学んで向上するために、ベストな生活をしているようです。
チャンピオンの資質の項では
「ここぞという逆境の時に、精神的な強さ=メンタルタフネスを発揮する。」
とも書かれています。
回復力をレジリエンスと言いますが、それが強靭であると考えられます。
メンタルタフネスを強く保つために、
嫌な奴との関係は切っているか?
ちゃんとストレス解消を出来ているか?
パフォーマンスを出しやすいときは?
とかも管理できるようになるといいのでは、と思いました。
内なる声とマインドフルネス
すぐにしなやかマインドセットを持てるわけではありません。
価値観や考え方は、徐々に変わっていくものなのです。
それは筋肉と似ています。
「脳は筋肉と同じく、使えば使うほど性能がアップします。新しいことを学ぶと脳が成長して、頭がよくなっていくことが科学的に証明されています。」
少し文脈はそれますが、脳構造と思考回路は大体同じようなものだと僕は考えていますので合致します。
参考記事
その際に気を付けるべきは内なる声です。
失敗したときに、あなたはどんな声を自分にかけますか?
本書から硬直マインドセットの内なる声を引用しましょう。
「あんな屈辱ったらない。もうごめんだ、二度とやるもんかと心に決めたんだ。」
「私が頭が悪いということだ」
マインドセットが硬直していると、内なる声は自分や他人の品定めばかりするようになる。
「これは私が敗北者だということだ」
この際、打ち手として有効なのは、そういったネガティブな内なる声をいち早くキャッチして、膨らませないようにすることです。上の豆腐メンタル記事でも触れましたが、そういう感傷的なメッセージは、自己肯定感・自信・自尊心を損なわせます。
ネガティブ回路を強化し、マインドを硬直させていきます。
逆に成功した時も、「自分は優秀だ」といった相対的な価値で褒めるようにしてしまうと、マインドが硬直する危険があるのでいち早くキャンセルする必要があるということになります。
そのメッセージをモニタリング&キャッチに有効なのが、マインドフルネスです。
マインドフルネスは瞑想や呼吸法を通じてメタ認知を高める鍛錬でもあります。
マインドフルネスを身につけることが、しなやかなマインドセットを維持するのに役立つスキルだということがわかりました。
ちなみに、しなやかマインドセットの人たちにとって失敗とは、「教訓を与えてくれるもの、目を覚ましてくれるモーニングコールなのです。」と書かれています。
どうやって、しなやかマインドセットを持つのか
じゃあHow Can I do って感じなんですよね。
本書を読み進めていく際に、その疑問をひたすら持っていました。
確かに変われると信じることは大事ですし、やり方・スキルを身につけていくことも大事です。
脳には可塑性があり、能力は獲得できるもので、変化が可能だと知ることも大事です。
変わり続ける意志力を持ち続けることも大事です。
(勝ち続ける意志力も、いわゆる変化し続けること・成長と試行錯誤に価値を置く考え方でした。
格ゲー界のレジェンド、ウメハラこと梅原大吾さんもしなやかマインドセットの持ち主であることが今おわかりになったはずです。)
そのためには
マインドが硬直しないようにすること
も非常に重要な要素であることがわかるはずです。
これまでの自分の考察で、しなやかマインドを維持するためのスキルセットがあることがわかりました。
それらをまとめると
・原因分析・施策立案のための思考スキル
・嫌われる勇気を持ち、実践していくこと
・内なる声をキャッチし、セルフコントロールを高めるマインドフルネス
が挙げられます。
本書では自尊心といったワードも拝見されます。
以上は、僕のテーマである「健康」に関わります。
しなやかマインドを維持するために、身体的健康と精神的健康を維持するべきだと考えました。
健康から得られるエナジー(元気)がないと、そもそも創造的な思考はできません。
嫌われる勇気をもって行動し、試行錯誤ができません。成功体験も積み上げれません。
内なる声に耳を傾け、修正していくことも難しいでしょう。
かなり飛躍のある暴論になってしまいましたが、現段階での僕の見解です。
もっとクリアに、緻密にロジカルに展開できればよかったですが、これから時間と労力をかけて立証していきたいです。
今後の課題ですね。頑張ります。
まとめ
・失敗をしても真摯に受け止め、そこから教訓を得て学習し、次に繋げる。
・それは、自分は成長できると、変化できるという信念=しなやかマインドセットから生まれる。
・そしてそのために、健康への投資が必要だということ。
心技体が大事とよく言われますが、健全な心技体が必要だと思います。
それは精神と思考と身体と言い換えられます。
なので、僕は健康なそれらを基盤として持つことが大事だと思いました。ということですね。
本書には、「マインドセットをしなやかにするためには?」というTIPSが章末にあります。
そちらも参考にするのもいいかもしれません。
余談になりますが、「ピューと吹く!ジャガー」というギャグマンガに、ハマーというどうしようもない忍者もどきがいるのですが、彼の
「拙者一秒ごとに成長するタイプだから!」
っていうのはあながち悪くないのかもしれません。
あー健康になりたい。
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